腰曲がり(後弯症)は病気です

2. 中〜重度の腰曲がり(後弯症)の治療について

重度の腰曲がり(後弯症)
重度の腰曲がり(後弯症)

リハビリテーションでも改善がみられず、腰曲がり(後弯症)が進行し、中等度を超えた場合は、歩行障害、強い腰痛、時には、神経障害による下肢のしびれなどで日常生活に支障をきたします。痛みに関しては内服である程度コントロールできますが、バランス不良により長時間の歩行ができなくなり、立っていることでさえ辛くなります。また、腰が曲がった容姿は年齢以上に老けた格好となるためか、外出を控えたり、人と会いたくなくなったり、引きこもる傾向になります。そして、体を動かさないことで、ますます体の内臓機能も弱くなっていき、腹部が圧迫されて胃液が食道へ逆流する食道胃逆流症(逆流性胃食道症)などを発症する内臓障害も認められる重度の腰曲がり(後弯症)になります。こうなりますと、手術で矯正をする以外に治療法がない状態になります。当センターを受診される患者さまは、この中~重度の腰曲がり(後弯症)が圧倒的に多く、そのため、多くの腰曲がり(後弯症)の手術治療を当施設では毎週行っています。

手術は全身麻酔で眠っている間に行いますので疼痛はありません。腰曲がり(後弯症)は腰椎での曲がりが問題となります。とくに背骨が固まった状態で曲がっている場合は、第3または第4腰椎の椎体の一部(図の破線部分)を切除して後方に矯正した後に、矯正された姿勢を維持するために椎弓根スクリューとロッドのインプラントで固定する方法をとります。一方、腰は曲がっているが比較的柔軟性がある場合、お腹の横から細い筒を入れて潰れた脊椎を持ち上げる固定術を行い、その後、後ろからスクリューなどで矯正固定をします。

重度の腰曲がり(後弯症)
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